エコスリージャパン主催Sublima+コンテストにて金賞受賞

エコスリージャパン様が主催する「Sublima+コンテスト2023-2024」にて、佐川印刷制作の「“鑑賞”から“体験”へ、進化する視覚障がい者向け『手でみる絵画(2.5Dリアルプリンティング)』」がインクジェット部門で金賞を受賞しました。

 

Sublima+コンテストは、高精細印刷にとどまらず「良い作品を刷るため」企画と印刷現場が一体となり、トータルな印刷技術向上を目指して技術力を競い合うものです。金賞の受賞は、前回に続き4回目となります。

 

Sublima+コンテスト2023-2024 金賞盾

 

 制作に至った経緯

目の不自由な方が絵画を触れてイメージすることや絵の楽しさを知ることが課題です。今回の作品は、目の不自由な方に絵画を楽しんでもらうために、それぞれ異なる手法で制作されました。

 

第一弾『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』

第一弾の作品は絵画を3つに分解し、触感や凹凸を意識して表現しました。

第一弾『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』

 

『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』一番奥の背景 『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』レイヤー2:果物かごを持った女性 『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』レイヤー3:犬 『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』3つの階層をまとめて1枚の絵として成立

 

 

第二弾『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』

第二弾は4つの絵画を触って、作者の表現方法やデザインの共通点を楽しんでもらい、コミュニケーションを促します。

第二弾『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』

 

『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』触ってデザインの特徴を捉える1 『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』触ってデザインの特徴を捉える2 『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』触ってデザインの特徴を捉える3 『手でみる絵画(共通する形をさがしてみよう/杉浦非水)』触ってデザインの特徴を捉える4"

 

 

第三弾『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』

第三弾は東京タワーの写真に自然の要素を加えた絵画で、絵画を触るだけでなく、体験要素も提供しました。これらの作品は実際に視覚障がい者の方々に試していただき、ご意見を取り入れて作られました。台紙の素材やサイズ、レイアウト、フォントの大きさなども考慮されています。

第三弾『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』

 

『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』東京タワーの写真 『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』手描きのイラスト 『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』写真と手描き部分を分けた触図 『手でみる絵画(真鍋博の東京自然紀行)』手描きのイラストをマグネットで着脱できるタイプの触図"

 

 

 製作する上での工夫や苦労した点

単に1枚の絵画に凹凸加工を施しただけでは、目の不自由な方に絵の奥行(遠近感)を伝えることが難しく、絵画全体を理解できないことが分りました。その課題を解決するために取り組んだのが、1枚の絵画の要素を分解することです。絵を一番奥から“背景”、“果物かごを持った女性”、“犬”の3要素に分解し、それぞれの配置や凹凸、感触などを意識した表現を心掛け製作しました。絵画を分解することで、要素が重なった部分には、イメージを創造し付け足すことで、輪郭が捉えられ像を結び、1枚の絵として成立し、触って理解できる作品となりました。視覚障がい者の方々にも何度も試していただき、ご意見を元に製作しました。

 

 クライアントからの声

愛媛県美術館では、「みることを考える」プロジェクトを始め、目の見える人と見えない人が一緒に美術鑑賞を楽しむための取り組みを行っています。その一環として、手づくりの触図を作成し、視覚障がい者との鑑賞に活用しています。佐川印刷さんの協力を得て、2.5Dリアルプリンティングを使用して作品を3つのレイヤーに分解した触図を制作しました。今回は、杉浦非水と真鍋博の作品の触図を作成しました。非水の作品ではデザインの特徴が捉えられる4つの作品を選びました。真鍋の作品では、写真と手描き部分を分けた触図や、マグネットで着脱できるタイプの触図を作成しました。視覚障がい者の方にも触図を体験していただきながら制作を進めました。2.5Dリアルプリンティングを使用した触図の展開が広がりました。

 

※『2.5Dリアルプリンティング』は弊社が所有している登録商標であり、平面に凹凸を生み出す特殊なプリント加工により 2Dにはない質感や3Dとは異なる立体感を表現し、リアルを追究したプリント技術のことです。
佐川印刷 質感表現印刷 公式サイト 2.5D リアルプリンティング 質感表現印刷 公式サイト

 

(2024年4月2日)

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