アグフアSublima印刷コンテストにて銀賞受賞

日本アグフア・ゲバルト様が主催する「Sublima印刷コンテスト2021-2022」にて、佐川印刷制作の「2.5D リアルプリンティング『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』」が
インクジェット部門で銀賞を受賞しました。

 

Sublima印刷コンテストは、高精細印刷にとどまらず、「良い作品を刷るため」企画と印刷現場が一体となり、トータルな印刷技術向上を目指して技術力を競い合うものです。

 

このたびの銀賞受賞を糧に、視覚情報に“触れる”楽しさをプラスできる弊社の2.5D リアルプリンティングの技術を磨き、お客様のニーズにお応えできるよう努めてまいります。

 

AGFA Sublima+コンテスト2020-2021 表彰盾『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』触図-絵画全体

 

『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』触図1-背景『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』触図2-果物かごを持った女性『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』触図3-犬『手でみる絵画(アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹)』触図-絵画全体

 

(制作に至った経緯)
視覚障がい者と共に「みる」ための視覚に頼らない美術の楽しみ方を考える取り組みが全国の美術館で行われています。視覚障がい者とつくる美術鑑賞ワークショップでは、視覚だけでは得られなかった気づきや他者の視点を共有し、新たな「みる」冒険や発見を考える活動がされています。弊社の2.5D リアルプリンティングの技術を使い、視覚障がい者向けの絵画鑑賞法を愛媛県美術館様と共に開発することで、SDGs(平等な教育)の目標達成に貢献できると考えました。

 

(製作する上での工夫や苦労した点)
単に1枚の絵画に凹凸加工を施しただけでは、目の不自由な方に絵の奥行(遠近感)を伝えることが難しく、絵画全体を理解できないことが分りました。その課題を解決するために取り組んだのが、1枚の絵画の要素を分解することです。絵を一番奥から“背景”、“果物かごを持った女性”、“犬”の3要素に分解し、それぞれの配置や凹凸、感触などを意識した表現を心掛け製作しました。絵画を分解することで、要素が重なった部分には、イメージを創造し付け足すことで、輪郭が捉えられ像を結び、1枚の絵として成立し、触って理解できる作品となりました。視覚障がい者の方々にも何度も試していただき、ご意見を元に製作しました。

 

(クライアントからの声)
画面構成が複雑な絵画は、一枚の触図で触ることがむずかしく、作品によっては図版を分版しています。さまざまな盛り上がりの表現で印刷でき満足しています。3分割したこの手法に視覚障がい者の方からも好評を得ました。色の再現度が高く、補助者もイメージを持ちやすく対話が盛り上がっています。

 

佐川印刷 質感表現印刷 公式サイト 2.5D リアルプリンティング 質感表現印刷 公式サイト

 

※2.5D リアルプリンティングとは:
 平面に凹凸を生み出す特殊なプリント加工により、2Dには無い質感や3Dとは異なる立体感を表現し、リアルを追求したプリント技術。弊社所有登録商標。

(2022年2月28日)

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