企業の社会的責任(CSR)
メディア・ユニバーサルデザインへの取り組み
人と社会にやさしいコミュニケーションづくりを目指して、
お客様の問題解決やメディアづくりに取り組んでまいります。
私たちは、みんなが毎日必ず目にする、印刷物などの情報メディア(情報を伝達する手段)を提供しています。
だからこそ、みんなにわかりやすい情報メディアづくりを常に心がけています。
あらゆる人、あらゆる状況で「安全」で「正確」で「快適」なコミュニケーションを提供したい。
そのために、「メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)」に取り組みました。
発信された情報は、受け手が理解して、はじめてコミュニケーションが成立します。
コミュニケーションとは一方通行ではなく、受け手が理解できることが大切です。
大人や子供、障がいを抱えた方々、高齢者の方、そんな方々を含めすべての人にわかりやすいコミュニケーションを成立させたい。
それが、わたしたちの考えるユニバーサルデザインです。
「コミュニケーションで、人と社会を豊かにする」という信念のもと、人と社会にやさしいコミュニケーションづくりを目指して、お客様の問題解決やメディアづくりに取り組んでまいります。
実際の見え方の違い
メディア・ユニバーサルデザインを理解していただくために実際の見え方の違いをご覧ください。
「色」による見え方の違い
まずは「色」による見え方の違いからです。情報の多くは視覚(目)から入ります。
たとえば、わたしたちが見えている色とは異なって見える方々もいます。
わたしたちが見やすい色使いと思っていても、実は誰にもにやさしい色使いではないということが起こるのです。
オリジナル
色覚障がいシミュレーション(第一色覚)
「文字」による見え方の違い
また、「文字」ではどうでしょうか?
文字の大きさ、行間は全同じですが、ひとつひとつの文字を見やすく読み間違えにくいように設計されたユニバーサルデザイン書体にするだけで、読みやすくなります。
通常書体
ユニバーサルデザイン書体
高齢者などは、小さい文字は読みにくいため、行間やレイアウトを工夫したり、ユニバーサルデザイン書体を使用するなどの配慮が必要です。
※弊社では、株式会社モリサワのユニバーサルデザイン(UD)書体を採用しています。
佐川印刷 メディア・ユニバーサルデザインコンセプト
理解お客様の目的を知り |
分析お客様の気持ちになり |
整理伝えたい情報を |
編集見やすく・ |
提案伝わる方法を考える |
メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)とは、誰でも見やすくわかりやすい情報を提供する、情報(メディア)のユニバーサルデザイン(※)です。
情報の目的を理解し、文字や色の使い方、校正、編集力などを通じて、色覚などの障がいを持たれている方、高齢者の方への配慮だけでなく、広く一般の方への配慮・気づきを持ったものづくりに取り組んで参ります。
製品事例
メディア・ユニバーサルデザインを取り入れた事例をご紹介いたします。
(事例1)名刺
変更前
変更後
名刺は、会社と自分を知ってもらう顔です。全体に大きくしただけでなく、氏名と電話番号、メールアドレスを大きくしました。UD書体を使用しながら、英数字は打ち間違いが多いため、通常よりも文字間を広くとりました。 また、規格などは裏面に配置して、見やすくシンプルに設計しました。
(事例2)地図
変更前
変更後
地図制作は、目印を大きく、枠で囲む、文字にふちをつける、交通手段や目標物をアイコンやイラストにする、経路を形状で区分けるなど、見やすくわかりやすい工夫が、以前から行われています。一方で、現在でもわかりにくいと思われることの多い分野です。地図の利用目的を制作時に明確にすることで、人にやさしい情報の提供をすすめてまいります。
MUD導入にあたって
デジタルプロモーション部
木下賢一郎
メディア・ユニバーサルデザインは、障がいをもった方だけでなく、一般の方も含めた、すべての人へ分かりやすい情報を伝えるという、弊社にとってものづくりの重要なコンセプトです。配色やUD書体など、見え方の配慮はもちろん、伝わる人のことを考えたやさしい情報の提供をめざしています。
弊社にとってメディア・ユニバーサルデザインとは、方程式や魔法ではなく、お客様と、そのお客様、エンドユーザ様への日々の配慮・気配りの結集だと考えます。私たちは、お客様にいわれたことだけをするのではなく、お客様の発展のため、課題解決を一緒に考えながら、コミュニケーションを通じてものづくりのご提案をしたいと思っています。
ユニバーサルデザインの7原則
- どんな人でも公平に使えること
- 使う上で自由度が高いこと
- 使い方が簡単で、すぐに分かること
- 必要な情報がすぐに分かること
- うっかりミスが危険につながらないこと
- 身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)
- 接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること
※The Center for Universal Design, NC State Universityによる原文